● 「乾V」、最後の牙城「金沢将棋'98(入門用レベル)」を破る!

「乾V」は一応、すべての市販ソフトの最低レベルに勝つという目標を掲げて改良を進めてきた。すでに98年8月時点で「AI将棋V」、「柿木将棋V」、「東大将棋(IS将棋)」、「吉村将棋」、「お父さんのための将棋2(SHOTEST)」、「森田将棋97」といずれのソフトの最低レベルには勝っていた。しかしその乾Vの前に大きく立ちはだかったのが「金沢将棋'98」の入門レベルだった。おまけソフトとしてついてくる「ひよこ将棋」とは桁違いの強さを誇り、思考時間も短い。(大体133mhzで一局2分以下)初挑戦は6月までさかのぼり、中には惜しい対局もあったものの、大概は70手以下の短手数で撃破されてしまっていた。今回は「金沢将棋'98」入門用レベル、思考時間制限なし、対する乾Vはレベル3(最強レベル)というものだった。


対局日1998.9.20

先手;「金沢将棋'98」(入門用レベル) 思考時間 1分46秒

後手;「乾V」(最強レベル) 思考時間 7分1秒

使用マシンPC98NX(133mhz)

まずは「金沢」が飛車を振ってきた。たいして乾Vは最近組み込んだルーチンにより左美濃を目指す。いつもなら必ず「金沢」のしかけで開戦するのだが、はじめて「乾V」が仕掛けていった。が、そのしかげが非常にまずい!!いきなり15歩と端歩をついて早くもくもゆきが怪しくなってしまったのだった。

(第1図 32手△15歩まで)

端をしっかりつめられ乾V玉は身動き取れない状態になってしまった。第2図での乾Vの局面評価はマイナス830点くらい。何しろ玉の自由度がゼロで、駒損もおおきく、また大駒も縮こまってしまっているからしょうがない。ふつう「金沢」相手にこれだけ差が開くと逆転の望みはまずないといっていい。しかしなんとここから珍しく「金沢」の水平線効果による歩の突き捨てが出る。有効な手が見たらなかったためか。

(第2図 64手△73銀まで)

駒の交換が進み、第3図、▲91竜に対しついに「乾V」の△55馬!!王手竜取りである。「金沢」はこの手は当然見えていたはずだが有効な寄せ手順を見つけられなかったのだろう。あるいは2枚香をねらったのか、いずれにせよここでは乾Vは詰みは見つけていないものの「勝った」との評価であった。

(第3図100手目 △55馬まで)

第4図でついに詰みを発見!!うれしい初勝利となった。

(第4図 115手目 ▲25玉まで)

おわりに。。。

やっとの初勝利。しかしほとんど偶然勝ったような対局である。勝率は限りなくゼロに近い。しかも思考時間でもまだかなり差がある。今回の対局で7分かかった思考時間を「金沢」と同じ2分弱くらいにまで縮めることが出来たときはじめて勝ったといえるのだろう。まだまだこれからである。しかし思考時間短縮のアイデアはまだあるので頑張っていきたい。どうもありがとうございました「金沢将棋'98」さん。

98.9.21