YSS(第7回コンピュータ将棋選手権優勝)の山下宏氏よりメールをもらう。「コンピュータ将棋選手権に参加しませんか」とのこと。このコンピュータ将棋の世界では超有名人からメールをもらい、舞い上がってしまう。今年こそは出よう、と心に誓う。
久しぶりにCSA(コンピュータ将棋協会)のホームぺージを見に行く。申し込み締切が間近になっていて、慌てて申し込む。大会予選は2月12日。あと4ヶ月。参加費を振り込むように家のかみさんに頼んだら「将棋をするのにこんなにお金払うの?」うーん、コンピュータ将棋はなかなか理解されない。。。「このソフト買ってくれる人もけっこういたんだし、いいだろ」ソフトを買ってくださったかたがた、ありがとうございます。
10・11月
盤面の反転機能付加。駒のデザインを変更。最終手表示。対局途中盤面保存機能追加など大会用に機能をアップ。詰み探索ルーチンの高速化。配列変数の初期化の改善。これまで3手詰めを解く確率が半分くらいだったのを、ほぼ100%解くように改善。ただし3手詰めを解くのに10秒くらいかかってしまう。これじゃ詰めろ、必至はとてもじゃないが探索できない。5手詰めでは3分くらいかかってしまった。50MHzというマシンの問題ではなく、根本的に詰め将棋を解くルーチンがなっていない。同じ詰め将棋をコンマ何秒かで柿木将棋Uはといてしまう。一体どうやっているんだ?
12月
会社の決算が近づき、コンピュータ将棋はほとんど手付かず。。。そんな中でも千日手回避ルーチン、打ち歩詰め回避ルーチンを付加。これでまず反則手を指さないという安心感を得た。これらのルーチンはかねてからの念願だったので大会前にできてよかった。
1月
15日に町の将棋大会に出場(私本人)。8戦して8敗。なんでこんなに弱いんだろ。。。2月の大会でも全敗するなんてことにならないだろうか。乾Uの方はほとんどデバッグに終始。将棋のできる人を見つけては対戦してもらった。思考ルーチンの強化は9月以降ほとんど行わず大会に臨むことになった。
2月
何度やっても旧バージョンの「乾U」に勝てない。。。(要は9月段階のバージョンに1勝もできない)こんなはずは。。。デバッグしていったら弱くなったという最悪の事態。思考を強化したら逆に弱くなることは何度も経験があるものの、デバッグしてバグをつぶしたら弱くなった、では直しようもない。とりあえず先読みの深い部分での枝刈りが原因のようなので、思考時間が長くなるのを覚悟で修正。案の定一局30分以上かかるようになってしまった。詰みの探索は3手で打ち切るようにする。
と、突然臨時の収入があり、新しいマシンを購入することになった。機種の選択は迷うところだが大会に間に合うよう、店に在庫のあるものの中から選ぶ。そこで選んだのがPC98NX(133MHz)!!また98か。。。でもこのNX、なかなかよい。
テストプレイで旧バージョンに負けなくなった。コンビニで買った「AI将棋」のレベル1と対戦させたら連勝!!これはいける!マシン向上のおかげで思考はめちゃくちゃ速くなった!レベル2には勝てないもののいい勝負になっている。このまま大会に参加することに決め今後思考ルーチンの改善は行わないことを心に誓う。
週刊文春に米長9段が「柿木将棋U」と対戦したときの様子を書いておられた。以前、コンピュータには絶対負けない、命を懸けてもよい、と言い切っておられたのにコンピュータ将棋の意外な強さに驚いていられるようだった。「生きているのが嫌になった」という結びの言葉、なんだか胸がいたむ思いがした。がんばってください。私はコンピュータ将棋をやっていながらも人間の棋士を応援しています。
大会前日
千葉の親せきの家に泊めてもらう。最後のあがきで何か修正でもしようと考えていたが結局、息子の雑誌の付録を作る羽目になってしまった。ウルトラマンダイナの付録を作って就寝。明日はがんばろう。目標は2勝。1勝だとまぐれ、といわれそうなので。大会は予選を上位クラスと下位クラスに分けて行うことになった。あまりにも実力のかけはなれたもの同士で戦うよりもこの方がよい。この日の時点で参加チームは40との連絡があった。決勝までいけるとは思っていないがきっと自分と同じくらいのレベルのソフトがあることを祈りつつ。。。。
大会当日
早めに現地到着。息子と会場のホテルの中を探索。広いし、きれい。柿木義一氏を初めて生で拝見した。話しかけると「ああ、ホームページで自戦記を載せている方ですね。みましたよ」といわれ恐縮。そういえば乾Uが初めて柿木将棋最弱モードに勝ったのを載せていたっけ。金沢氏、山下氏はまだきていなかったようだ。続続と筐体型マシンが搬入されてくる。なかなか受付の準備ができないようなのでほかの人のマシンなどを覗きにいく。美しい盤面を表示しているもの、テキストのみのもの、小さい盤面と各種データを画面いっぱい表示させているものとの3種類に大別できそう。データをたくさん表示させておくのもかっこいいものだなと感心。海外ソフトもきちんと漢字表示されていた。むしろ日本人チームにアルファベットで駒表示させている人がいて少し驚く。
そうこうしているうちに開会式。開会式をしているとはおもえないほど雑然とした中、無事開会式を終了。予選組み合わせのくじを引いて1番(!)下位予選グループ最上位の「脊尾将棋」か(!)まずは1敗を覚悟する。しかし実際は私の勘違いで「SPEAR」との対戦が本当だった。これにはもっと驚いた。いきなり海外ソフトとの対戦。これは面白いことになった。