● 第7局 「SPEAR」戦−今大会1番の内容。

2000/06/07 暫定公開

SPEAR いままでコンピュータ将棋を開発してきて一番印象に残っている対局、それは2年前のこのSPEARとの対局である。 「丸電将棋」は2年前、「乾II(けんじ)」として公式戦(CSA選手権)にデビューした。その時の第1局目が「SPEAR」だった。 このときのもようは「第8回コンピュータ将棋選手権」のほうを参照していただきたい。このときには勝っていたので作者のグリンベルゲン氏は雪辱を期しての対局であったろう。私も負けた対局はよく憶えており、いつか雪辱したいと思っている。


対局が始まり、駒組みが終わったところではSPEARは、はやくも充分だったようだ。途中覗きにきた松原氏にグリンベルゲン氏が説明しているのを聞いた限りではかなりSPEARが有利だろうということだった。私はさほどの差を感じてはいなかったのは棋力の違いか。。。自分が対局しても、まずは矢倉に組んでどうしようかと考えるところだ。しかし相手の角筋に自玉がいるのはさすがに気持ち悪かった。相手の角筋に玉がいたら玉の安全度を下げるなどの対応が必要だろう。

序盤、「丸電将棋」が長考することがしばしばあり持ち時間をかなり速いペースで消費していた。考える必要のないところ長考を繰り返していたのでこの辺も改善の余地ありである。

「SPEAR」が飛車を中央にまわして55歩とし、開戦である。「丸電将棋」はなぞの31飛(おそらく玉の周りに利きをつけて安全度を高めたつもりでいたのだろう)。グリンベルゲン氏はかなり楽勝ムードだ。異変が起きたのは66手目「丸電将棋」の92香。この手は駒が前進する手であり飛車の自由度を高める手としてプログラムされている。そのあとの91飛車。この手は攻める手を生成する段階で自分の駒の利きが最大の地点に利きを加えるという意味合いで生成されている。これで雀刺し完成。思考で指したのがうれしかった。しかし「SPEAR」は中央突破を目指してきた。この後は利きのつけあいで「丸電将棋」も飛車を成り込ませまいと必死で応酬する。

そして攻めあぐねて一瞬の隙ができたところで「丸電将棋」の95歩。逆襲開始である。この後の「SPEAR」の玉頭の戦い、グリンベルゲン氏はいてもたってもいられない様子だった。わたしは持ち駒がないことから攻めは切れるかもしれないと思っていた。108手目88金と銀を取ったところで「オーッ」というグリンベルゲン氏の安堵の声。負けたのはとても残念だったが、あっさり土俵を割らず、いいところを見せてくれたのがとてもうれしかった。最後は持ち時間の切迫でノータイムモードになってしまった。もう少し粘ってくれてもよかったか。。。


先手:SPEAR AT互換機(PentiumIII 700MHz)C++

後手:丸電将棋 Aptiva(K6-2 400MHz)C++

思考時間(丸電将棋側の時間計測による)

SPEAR 14分29秒

丸電将棋 23分25秒


JAVAスクリプトによる棋譜の再生

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